やさしさ定食 まぐろの漬けどんぶりの巻


 

帰宅すれば、母がゴリゴリと何かを擦っていた。

自然薯?とろろ汁?と聞けば、違うよ。との声。
胡麻和えかな。と、覗き込めば、すり鉢の中では胡麻が踊る。

その横につやつやとした赤いなにかが目に入る。まぐろだ。
 

横には、布巾をかけられた曲げわっぱ。酢飯を作る時用の、年代物の大きなわっぱである。
ちらし寿司?とさらに聞けば、づけ丼だよ。と、母が振り返る。

その手には父の酢飯がこんもりと盛られたどんぶりが握られていた。
今日の夕飯は、まぐろの漬けどんぶりだ。
 

付け合わせは、菜の花のマヨネーズ胡麻和え。
春菊たっぷりのお味噌汁、大根のぬか漬け。
醤油、みりん、すりおろされた生姜のタレに漬け込まれた、ねっとりとしたマグロ。たっぷりの旬の野菜の付け合わせに、たまに食べたくなる漬けどんぶり。
 


 
我が家の漬けタレには、生姜がほんのりと効いている。
口に運ぶたび、そっと香ってとても美味しい。
お刺身が得意ではない私も、漬けどんぶりはするすると食べれてしまう。
 

最近、いつも以上に意識的に発酵食品を取っている。
季節の変わり目、ウイルスの対策、免疫力を強化したいということで、
冷めた酢飯とお刺身だからこそ組み合わせることができる、
「サラダにかけるハタ乳酸菌」。

酢飯、マグロ、ハタ乳酸菌、醤油麹、海苔。の順番に盛り付けたら
今日もみんなでいただきます!
 

暦の上ではもう春だけれども、気温はまだ肌寒い。
もうすぐほんとうの春が来る。花粉の季節もやって来る。

「体調を崩さないように、美味しく食べられるように」

思い返せば、私たち家族はそんな母の念で育ったようなものだ。

今日も、台所には我が家のやさしさ定食が並ぶ。
家族の数だけ、やさしさ定食がある。
これからも、みんなで元気にすごしていけますように。
明日もいいこと、ありますように。

 


 

舞子 maiko

 
からだとこころにとびきりよく効く
おいしいごはんしか食べたくない!
そんな野望にあふれながらも、らくちんなレシピが大好き。
そんな愛あるくいしんぼう
MAIKOSHOKUDOのレシピエッセイです。
季節ごとに気まぐれに、ごはん教室も開催中。
#MAIKOSHOKUDO

 


 

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